2階の製作
さて、2階の製作です。
自分で描いた図面を基に、窓と引き戸を作ります。
いつものように塩ビ板をマスキングして、スプレー塗装で作りますが、今回はスケールが大きいのでちょっと立体感が欲しくて、引き戸の枠は0.5㎜のプラバンを貼り付けました。
すでに作っておいた2階壁パーツの開口部をくり抜き、図面を剥がします。
外壁のクリーム色にはサイディングのラインがあるので、CADを使って薄いグレーで描き込んであります。
これに窓と引き戸を取り付けます。
引き戸から左半分にサイディングのラインが無いのは、忘れたわけではなく、実際の建物はここからは塗装仕上げだからです。
これらのパーツを組んでいきます。
屋根については何の資料も無く、詳細が分りませんでした。そこでグーグルマップで見てみると、航空写真で小豆色のトタン屋根であることが分りました。便利な世の中になったものです。遠く離れた町の見知らぬ建物の屋根の色が、ちょっとキーボードをたたくだけで分るなんて、すごいことですね。
2階が出来ました。
構造的にはとてもシンプルで、内部は省略しますので、作るのに苦労はありません。
2階出入り口部分に、この連載第1回目で作っておいた踊り場を接着します。踊り場の屋根はリップルボードという段ボールのような素材で作ってあります。
踊り場本体も屋根もかなり錆びているので、パステルを使って、古びた雰囲気を出しておきます。
店先にあるストライプ模様の日除けを作ります。
実はこの日除け、上面形が単なる長方形ではなく、右に向かって細くなるテーパーがついてるんですね。最初、資料写真を見たときは気がつかなかったのですが、よく見ると日除け本体両端の三角部分のストライプの数が違うじゃありませんか。
え、どういうこと?
右と左で出巾の寸法が違うってこと?
またもグーグルマップの出番です。
航空写真をよくよく見ると、この建物、上空から見て道路に対して垂直ではなく、右斜め方向に傾いて建っているんですね。だから、日除けの出巾が左右で違うんです。
困ったぞ、これは。
CADでちゃっちゃと作れると思ってたんですが、それぞれの部分の形状や角度の割り出しが難しいぞ。出来るかどうか分らないけど、とにかく手探りで展開図を描いてみました。
試しに印刷して組んでみると、案の定、うまく組み合わさりません。
現物合わせで修正して、もう一度印刷。
3つ印刷したのは、失敗したときのためのスペアです。
これを1㎜のスチレンボードに貼って組んだものがこれです。
出来上がったものを見れば、単純な形状に見えますが、ホントは難しいんですよ、これ。
あと、小物で宅急便ののぼり旗を作ります。
正常なものと左右反転したものを作っておいて、緑色に塗装した真鍮線の竿にサンドイッチするように貼り合わせます。
最後に展示台に飾り枠を取り付けます。
ホームセンターで買ってきた枠材をオイルステインで塗装して、両端を45度でカットしたものを貼り付けます。
これで全ての作業が終わりました。
次回、完成品をお見せいたします。
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