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  • 執筆者の写真渡辺太至

建築模型 M邸住宅白模型の製作 2

さあ、床が出来たところで、壁を接着していきましょう。

模型にしろ何にしろ、ものを作るには手順とか段取りが大切です。

合理的な順序を考えずに壁を接着していくと、あとで工作がしにくくて

困ることが多々あります。


私は名古屋の(株)スタジオサカイ様で建築模型製作の研修を受けましたが、実際に仕事をして経験を積んでいくうちに、自分の中に一定の原則が出来ました。


① まず、水平、垂直の基準となる壁を立てる

② 階段周りの壁から立てる

③ 入り隅部分から立てる

④ 建物内部から外に向かって立てる


最初に接着した壁の垂直が狂っていたら、隙間だらけの見苦しい模型になってしまうので、①はとても重要です。

住宅模型で一番難しく誤差が出やすいのが階段で、周りを作ってから階段を組み込むのはトラブルの元になります。

平面図で見て床面がL字型やコの字型の建物は、入り隅部分はあとから組むのはやりにくいので、なるべく先に立てます。

四方の外壁はなるべくあとの工程で立てるようにした方が、作業はしやすく、仕上がりもきれいになります。


建築模型では、どの壁を最初に接着するかが大切です。
白模型 最初の壁を接着

今回の案件は平屋でコの字型の部分があるので、②は考えず、③を優先して、この壁から立てることにしました。この壁は外壁と内部の間仕切りの壁を一体のひとつのパーツにしたので、屋根の傾斜も絡んできて形状を出すのが大変でした。


注文住宅では一軒一軒形状が違うので、どの壁を最初に立てるかはその都度違います。

しかし、①から④の条件を考えながら図面を見ていると、自然にどの壁を最初に立てるべきか見えるようになります。



入り隅を先に接着したほうが、ラクです。
白模型 入り隅の接着

次にこの二つの壁を立てます。

コの字の真ん中の空いている部分は、物干し場を兼ねた中庭になり、中央の開口部は勝手口です。


もし周りの壁を先に立てて、この部分をあとから組み込もうとすると、余計な部分に接着剤がついて見苦しくなったりします。



内壁には先に設備を接着しておきます。
白模型 内壁の接着

コの字の建物内部は、風呂、洗面所、トイレとなっています。

この写真からお分かりのように、浴槽、便器は先に接着し、壁はあとから、洗面台はあらかじめ壁に接着しておきます。

こうすることによって、それぞれのパーツの位置決めがしやすく、接着剤のはみ出しも少なくきれいに仕上がります。



風呂、洗面台、トイレです。
白模型 水廻り

はい、水廻りが出来ました。

浴槽や洗面台などの詳しい作り方は、また別の機会にご紹介しますね。


じゃ、続きはまた今度。

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