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  • 執筆者の写真渡辺太至

建築模型 M邸住宅カラー模型の製作 2


この建築模型製作ブログも、すっかり間が開いてしまいました。

仕事が詰まっているときはブログまで手が回りません。

やっと一息ついたので、続きをご紹介しましょう。

建築模型 カラー模型 森住建様 M邸 外壁の検討

さて、床の次は外壁を作るのですが、その前によく図面を検討しなくてはなりません。

赤線で囲った壁に共通することは何でしょう?

それは、「外壁がそのまま内壁に一直線につながっている」ということです。

もし、床パーツをぐるりと囲むように、外壁パーツだけを作り、内壁パーツを後から取り付けるとどうなるでしょう?

完成した模型を外側から見たときは問題ありませんが、内側から見ると、青い矢印の部分に外壁と内壁の接合ラインが見えてしまいます。

見えてもいいといえばいいのですが、それではカッコ悪いので、接合ラインが出ないよう、外壁と内壁が連続した1枚の壁パーツとして切り出すのです。

ここで見落としをやらかすと、後でパーツを作り直さなくてはならなくなるので、よーく図面を見ましょう。

建築模型 カラー模型 森住建様 M邸 外壁の切り出し

次に外壁のパーツを切り出します。

1/50スケールなら基本的に3ミリ厚のスチレンボードを使います。

ジョリパットやサイディングのテクスチュアは、メーカーのサイトなどで画像を拾ってきて、プリントアウトしたものをスチレンボードにスプレーのりで貼り付けます。

その上から、壁ごとにバラバラに切った立面図を、貼ってはがせるスプレーのりで貼り付けます。

材料にロスが出ないように、それぞれの壁パーツをうまく組み合わせるのも大切なことです。

それをライン通りにカットして、窓やドアの開口部をくりぬいておきます。

立面図をはがしたら、コンクリートの基礎の部分にグレーの紙を貼っておきます。

建築模型 カラー模型 森住建様 M邸 窓の接着

窓は塩ビ板にマスキングテープを貼り、窓枠をカッターで切り抜き、カラースプレーを吹き付けて作ります。そして、壁パーツの開口部のふちに少量のスチのりを付け接着します。

スチのりが多すぎるとはみ出して透明部分を汚してしまうので、気をつけて作業します。

建築模型 カラー模型 森住建様 M邸 外壁の完成

さあ、外壁パーツが出来ました。

グリーンの部分がジョリパット仕上げ、紫の部分がサイディング仕上げ、茶色の部分が板張り仕上げ、白い部分は内壁にあたります。

先程、「外壁と内壁が連続した1枚の壁パーツ」と書きましたが、赤線で囲ったパーツがそれにあたります。白い部分は内壁なので、ドアの開口部はこの時点で切り欠いておきます。

今回は平屋なので外壁はこれだけですが、これが2階建ての分解模型になるとパーツ数が一気に倍増します。

どのパーツがどこに付くのか分からなくなりそうですが、何日も作業していると色と形を見れば「あ、これは2階の北面。」などと識別できるようになります。

建築模型 カラー模型 森住建様 M邸 壁の取り付け

さて、床パーツに壁パーツを接着するのですが、ここも考えどころのひとつです。

たくさんある壁パーツのどれを最初に接着し、どういう順番で組み立てていき、どの壁を最後に接着するか。この手順を決めることはとても重要です。

何も考えずに作業を進めると、スチのりがはみ出して仕上がりが汚くなったり、水平垂直が狂ってしまったりします。

プラモデルなら組み立て説明書がありますが、そんなものは無いので自分で考えるしかありません。

この手順は建物ごとに全て違うのですが、これまでの経験で自分の中に原則が出来ました。

① 内壁を先に立て、外壁を後にする。

② 2階建ての場合は、階段周りの壁から立てる。

③ トイレ、洗面所、風呂など細かい工作が必要な部分から、作業する。

④ ドアや棚は、あらかじめ壁パーツに接着しておく。

こうすることによって、作業がしやすく、かつ仕上がりがきれいになります。

最初の頃はそれが分からず苦労しましたが、図面をよく見て頭の中で組み立てのシミュレーションをすることで、どういう手順で組むのが一番合理的かが自然に見えてくるようになります。

今回はこの壁を最初に取り付けることにしました。

壁パーツを床に対して垂直を正しく出して接着し、次に袖壁を接着して補強し、全ての壁の水平垂直の基準とします。

では、今日はここまで。

次回をお楽しみに。


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