岐阜市の設計事務所、伊縫建築設計事務所様からのご注文でカラー模型を作らせていただきました。
今回のご注文は1/100スケールです。
基本的に1/100では、室内は省略することにしていますが、ご希望があれば内部も作ります。
今回は内部は内壁有り、建具無し、色は白という仕様で作ります。
それでは、作り方をご紹介します。
まずは図面をよく見て、1階と2階の分割ラインを決めて、赤ペンで書き込みます。
今回は玄関の片流れの屋根とベランダの接点のあたりをどう分割すると良いか、結構悩みました。
また、ベランダに隠れている2階の掃き出し窓も書き込んでおきます。
この図面を1ミリのスチレンボードにスプレーのり55で貼り付け、ラインに沿ってカッターで切り出します。
次に窓を作ります。
マスキングテープを貼った塩ビ板を塗装するのですが、今回の色はシャイングレー。
通常シャイングレーはシルバーで塗ってしまうのですが、微妙な色の違いを出して欲しいとのご要望なので、悩んだ末、タミヤのエナメル塗料チタンシルバーを使ってみました。
シャイングレーは見る角度によって見え方が全然違うので難しい色なのですが、このチタンシルバーはかなり実物に近い色でした。
出来た窓を壁パーツに接着します。
壁は一部黒なので、あらかじめスチレンボードに黒い紙を貼っておきます。
さあ、壁パーツが完成しました。
今回はカラー模型とはいえ、外壁の色は基本的に白なので、手間は比較的かかりませんでした。
続きまして床を作ります。
5ミリと3ミリのスチレンボードを貼り合わせています。
玄関ポーチのみ、40センチ角のタイルの模様を印刷した紙を貼っておきます。
階段を作るのは、いつもちょっと手間です。
というのは、何も考えずにスチレンボードを貼り重ねていくと、決められた段数では高さが足りなかったり、逆に高すぎたりします。
スチレンボードの厚みは、ものによって0.2ミリから0.3ミリほどの誤差があります。
例えば、1/100で1階と2階の高さの差が26ミリで段数が13段なら1段の高さは2ミリですが、もし1段0.2ミリ厚かったら、全体で2.6ミリ高くなってしまいます。
なので、スチレンボードの寸法を測り、厚いようなら貼ってある紙を1枚はがし、薄いようならコピー用紙などを裏から貼って厚みを増やしたりします。
今回は2ミリのスチレンボードで、調整無しで高さが決まりました。
ああ、よかった。
1階の床に階段をはじめに接着し、それに接する内壁を接着していきます。
壁パーツの切り出しや接着にも誤差はつきものなので、あらかじめ作った階段などは先に接着してそれを基準とした方が、後の微調整が楽に出来るからです。
なるべく内壁から接着していき、外壁は最後にします。
外壁を先に接着してしまうと狭い空間に内壁を納めねばならず、作業はしにくく、スチのりが余計な部分について仕上がりが汚くなりやすいからです。
外壁を全部接着したら、基礎のコンクリートを表現します。
グレーに印刷した紙に両面テープを貼りテープ状に切り出したものを、基礎部分に貼り付けていきます。実際に家を建てるのとは順番が逆ですね。
次回は外構を作ります。