1階の製作
壁パーツが出来たところで、窓を作ります。
まず図面からすべての窓の数とサイズを拾い出して、番号を割り振ります。
次に透明な塩ビ板の両面にマスキングテープを貼り、細書きのボールペンで窓を作図していきます。
なるべくロスが出ないように、同じ高さや同じ幅の物はならべて作図します。
窓枠をカッターで切り取り、白のスプレー塗料で塗装します。
この時点で壁パーツに貼った図面をはがし、窓を接着します。
特に白模型は早い段階で図面をはがしてしまうと、どれがどこのパーツかわかりづらくなり、裏表さえ間違える恐れがあるので、なるべくギリギリまで図面をはがさないようにしています。
窓は開口部にはめ込むのではなく、開口部より上下左右それぞれ1ミリずつ大きく作って、開口部の縁に外側から接着した方が簡単で仕上がりもきれいです。
階段は常に難しいのですが、今回もかなり難しかったです。
1階と2階の壁の位置の違いや、階段下のスペースの位置関係をきちんと図面から読み取らないと、頭が混乱してしまいます。
出来上がったものを見ると簡単そうに見えるのにね。
シューズクローゼットをはじめ、作り付けの棚は全部再現してほしいとのご要望なので、1ミリのスチレンボードで棚を作っていきます。
作業自体は難しくありませんが、ただただ面倒です。
そのかわり、完成時の精密感が格段にアップします。
壁を立てるのは、原則内側からで、建物の構造によっては外壁を2枚組みつけて水平垂直の基準とするときもあります。
今回は階段を最初に接着して、順に周りの壁を立てていきました。
これは1階の和室です。
押入れのふすまを開けると、そのふすまが仏間を隠すように開くという変わった構造なので、それも再現しておきます。
収納の折れ戸などは、壁を全て立てた後では接着しにくいので、作業しやすいうちに取り付けてしまいます。
こういった棚のある壁も、ひとかたまりのユニットとして作っておいて接着したほうが、きれいに仕上がります。
キッチンはご要望通り、一部バルサを貼りました。
レンジフードや食器棚も作っておきます。
さあ、1階はこれでほぼ完成です。
次回は2階の製作をご紹介します。