渡辺太至

2015年12月3日2 分

H社様 Y邸の製作

1/100スタディ模型の作り方

H社様より、1/100のスタディ模型のご依頼をいただきました。

スタディ模型は設計の初期段階で作り、社内での検討や、お客さまへのプレゼンに使います。

設計図面をそのままスチレンボードに貼り付け、窓やドアの開口は行いません。

それでは制作過程をご覧ください。

1階平面図を3ミリのスチレンボードに貼り付け、外形をカットします。

この時、一番外側の壁の厚み分を切り捨てるようにカットします。

普通1/100サイズだと、壁の厚みは約1.5ミリ程度ですが、1.5ミリのスチレンボードというものは無いので、今回は2ミリのスチレンボードを使用します。

なので、一番外のラインから2ミリ内側でカットすることになります。

同じように、立面図を2ミリのスチレンボードに貼り付け、外形をカットします。

窓やドアの開口はしませんが、バルコニーの部分は開口しておきます。

この建物は上から見るとほぼ正方形に近いのですが、壁が一部入り組んでいます。

入り組んだ部分は後から付け足す形にしたほうが作業がしやすいので、まず壁を4面四角く立ててしまいます。

玄関の部分は、このように別に作っておきます。

これを後から接着します。

バルコニーなども、このように基本形に後から追加していくように形作っていきます。

次に屋根を作ります。

この建物は、片流れと差し掛けなので作るのはとても簡単です。

1ミリのスチレンボードを寸法通りに切り出すだけです。

敷地内には物置一体のカーポートがあるので、これも作っておきます。

図面データが鮮明ではなかったので、ドアやシャッターはペンで描き込みました。

カーポートの柱は2ミリ角のプラ棒で作りますが、接着面積が少なくて壊れやすいので、ピンバイスで穴をあけ0.5ミリの洋白線を仕込んで補強しておきます。

これで完成です。

プロではない一般のお客様が立面図をご覧になると、ただの四角い箱のような建物に見えますが、実際にはかなり入り組んだ形をしています。

図面だけではわかりにくいものも、立体になれば一目で形状が把握できます。

お客さまへのご提案には、ぜひ模型をご活用ください。

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